中級語彙 おき/ごと
中級語彙のおき/ごと
人志松本のすべらない話で古舘伊知郎が話していたので、ご存知の方も多いと思いますが自分の整理のために。
日本語教師になって間も無く学生から聞かれて真っ青になったことを思い出します(笑)
比較①
○東京では5分おきに電車がきます。
○東京では5分ごとに電車がきます。
→どちらも意味はわかりますし、この場合2つの文の意味は同じです。
比較②
○ハレー彗星は数十年おきに地球の軌道近くを通ります。
○ハレー彗星は数十年ごとに地球の軌道近くを通ります。
→どちらも意味はわかりますし、この場合2つの文の意味は同じです。
比較③
○1日おきに牛乳が配達される。
○1日ごとに牛乳が配達される。
→どちらも意味はわかります。が、2つの文の意味は同じではありません。
例文すべて意味はわかりますが、比較③の場合意味が変わってしまっています。
まとめてみましょう。
「おき」「ごと」。この言葉は前にくる時間を表す言葉によって意味が同じになったり異なったりします。
前にくるのが「小さな時間の言葉」の場合(3分、2時間、半日)、2つの言葉の意味は同じです。
また前にくるのが「大きな時間の言葉」の場合(数十年、100年、半世紀)の場合でも意味は同じです。
困るのが「真ん中の時間の言葉」の場合です。
比較③、これは両者の文の意味は異なります。
「おき」だと、月水金。
「ごと」ですと、毎日。
1年、を入れてみてもやはり意味は異なります。
5年の場合はどうでしょう?
5年おきに引っ越している
5年ごとに引っ越している。
→同じですね。
つまり、1日〜1年(くらい)という時間の言葉の場合、特別に意味が変わるんですね。
違いを求めがちな学生に聞かれたら「2つの言葉は同じように使うことができます。ですが、1日〜1年という時間の言葉だけ注意しましょう。意味が同じじゃありません」と教えてあげるといいかもしれません。