だらけ/まみれ/ずくめ/だらけ
だらけ・まみれ・ばかり・ずくめ
N1で完結する「だけたくさん」文法。
例文をだして比べるとわかりやすいんですが、よく勉強している学生からは違いをもとめられがち。
前提として、この3つが選択肢として並ぶような問題はありませんが知識として持っておくのはいいかもしれません。
ずくめ
接続する言葉が限られている「ずくめ」。
黒ずくめ・白ずくめ・良いことづくめなど、半ば慣用句のような文法です。
表面のほとんどがそれで覆われている・占められている(黒づくめ)、また出来事が続く(いいことづくめ)というときに使いますが汎用性はありません。
赤づくめ、泥づくめなどで使うと違和感があります。
まみれ
表面のほとんどがそれで覆われている、という点では「ずくめ」と同じです。
「まみれ」の場合はいろいろな言葉に接続できるのですが、話す人にとって嫌なもの・汚いものという制限があります。
血まみれ、泥まみれなどで使います。
子供の顔がチョコまみれだ。
この場合、チョコレート自体は嫌なものではありませんが、「あーあ、洗うの大変じゃない」というお母さんの嫌な気持ちを内包するような文になります。
だらけ
他にもある中でそれがたくさんあり、しかも目立っている、時につかう「だらけ」。
覆われている「まみれ」と近く、少し印象は変わりますが置き換え可能な場合も多いです。
血まみれ⇆血だらけ
泥まみれ⇆泥だらけ
まとめると
だらけ:それがたくさんあって目立っている(嫌なもの)
まみれ:それでほとんどが覆われている(嫌なもの)
ばかり
用法が多く学生を苦しめる「ばかり」
ここでは、全体のなかでその割合が多い、の意味です。
この「たくさん」の意味の「ばかり」ですが、名詞に接続する場合とて形に接続する場合で意味が変わります。
N+ばかり:それがたくさんある(存在)
て+ばかり:それをたくさんする(頻度)
勉強している学生ほど、「あれ?まえに『たくさん』てやったような…?」と混乱しがちです。
いざ急に質問されると、わたしたちもシンプルに説明できないものです。
そういう時は変に言葉を重ねず「ちょっとシンプルでスマートな説明準備するから!」と言ってしまうのが良いかもしれません。