遅刻する・遅れる・遅くなる
熱心な現地人先生からの質問。
彼は初級N5N4を教えており、N2で私の授業を受けています。
ですから学生先生。自分の学びを忘れないいい先生です。
「遅刻する」「遅れる」「遅くなる」の違いはなんですか?
以下は私の考察をたぶんに含んだ学生への回答を編集したものです。
遅刻する
時間を意味する「刻」の字が使われている。この場合、示している「とき」は幅のある時間ではなく一点を指す時刻。
それから考えると「遅刻する」は授業の開始時間や約束の時間など、他者と約束した時刻に間に合わない、とうい意味で使われる。
遅れる
遅刻するに比べて時刻を指定する語がない分、ひろく使うことができる。「遅刻」→「遅れる」にチェンジ可。
この「遅れる」は約束の時刻というより、「相手より遅くなった」という意味で使う。
遅くなる
形容詞「遅い」に助動詞「なる」がついたもの。(春になる。冷たくなる。などN5)
「なる」が変化を表す語なので、この「遅くなる」も変化を含む。
例えば、いつも19時に帰宅するが、今日は21時になる。→「遅くなる」と使う。なにか比較する「いつも」とともに使うことが多い。
「遅刻する」にチェンジするとおかしくなることが多い。
◯授業に遅刻する
◯授業に遅れる
✖️授業に遅くなる
△いつもより遅れる
✖️いつもより遅刻する
◯いつもより遅くなる
やっぱり例文比較が一番わかりやすいですね