にほんご ちゃん

先生は違いを求められがち

N2文法 〜のわりに/〜にしては

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N2文法

AのわりにB:Aという言葉からイメージするのと違ってB

 

AにしてはB:Aから期待する通りではなくB

  

どちらも「Aのイメージや期待と違ってBですよね。何がちがいますか」学生の質問。

  

比較①

◯あの人は年齢のわりに若く見える

✖️あの人は年齢にしては若く見える

→「にしては」は違和感があります

 

比較②

△あの人は38歳のわりに若く見える。

○あの人は38歳にしては若く見える。

→「のわりに」は違和感あります

 

比較③

◯人気のレストランだが、高いわりに美味しくない。

✖️人気のレストランだが、高いにしては美味しくない。

→「にしては」はおかしいですね。

 

比較④

◯人気のレストランのわりに美味しくない。

○人気のレストランにしては美味しくない。

→どちらも違和感はないですね。

 

 

比べてみると、 

「〜わりに」は(高い/美味しい/若い など)抽象的・範囲の意味を持つ言葉の後ろに使います。

 「〜にしては」は前件にAを特定できる表現を含む言葉の後ろに使います。

 

比較①②の例文で考えてみると、

年齢のわりに若く見える

→「年齢」という語は0歳〜100歳など範囲を持つ言葉。このとき「〜にしては」を使うと違和感がある。

38歳にしては若く見える

→38歳は特定の年齢を指す。このとき「〜わりに」を使うとわずかだが違和感がある。

比較④の「人気のレストラン」のように、特定しているようで特定していないようで……という語の場合はどちらも成立する場合があります。